石川県指定文化財 無限庵 (旧新家別邸)は、公益財団法人無限庵が管理運営しております。 

活動方針

■石川県文化財である無限庵の保存管理
■武家屋敷と武家文化の伝承
■伝統工芸山中塗の継承
■茶道の啓蒙活動支援
無限庵を通じて多くの人に日本文化、風習を届けて行く。
入場料と併設する茶房「うるはし」の売上金を運営資金として活動しております。

寄付の受付について

本事業にご興味ご協力をいただく皆様からの寄付は随時受け付けさせていただきます。金額の大小を問わずご協力をお待ちしております。

移築100周年記念 修理事業完成 寄付金のご協力のお礼と報告

この事業の収益は、文化財保存、運営に活用させていただいております。また皆様のお陰でこの無限庵は残すことができており、まずは感謝を申し上げます。

石川県指定文化財 無限庵 (旧新家別邸) の修理完成を祝す

 周囲を東山、水無山、薬師山等に囲まれた山中温泉郷、そこに流れる大聖寺川の渓流を見 下ろす崖上に「無限庵」と名付けられた旧新家別邸が建つ。

 旧新家別邸の建物は、移築された御殿の遺構を中心に、その北に新たに移築された玄関、応接間、茶室、二階建て座敷、内玄関などからなる。別邸を代表する御殿の遺構(「無限庵書院」と称している)こそ、加賀藩前田家の家老職八家の一つで利家に仕えた横山長隆を初代とする家老横山家の分家横山章が、子息の婚儀のために金沢市高岡町にあった邸内に、大正元年に建てた書院である。当時から「御殿」と呼ばれていた。

  御殿の建物は間口4間、奥行4間半の主座敷、奥行2間半の次の間からなる堂々たる檜(尾州)造りの座敷に、四方を縁側、廊下が廻らす間取りで、桟瓦葺き、入母屋造りである。

 主座敷は中央二間の床を構え、左右に一間ずつ床脇を配した構えで、付書院を構えず、縁側に向かって大きく開放する。すなわち、左右の床柱を下げ束とし、右方欅(玉杢)の琵琶台には黒柿漆塗の束、正面羽目板には伝統的な加賀蒔絵の粋を凝らした大垣昌訓作の優美な蒔絵(清流に川蝉)を施し、欅摺り漆塗の地袋には黒柿の束に黒漆縁の四本小襖と、加賀美術工芸の粋を凝らした造りに、床は両床脇との連続感を造り出している。そして内法長押(尾長鳥の釘隠し)を廻らし、屋久杉板羽重ね張り竿縁天井とするなど、上段や格天井を取 り入れることなく格式と豪華さを示しながら、書院のもつ厳格さを緩めた構成に平明な佇まい を目指した意匠に凝らしている。

 そうした御殿座敷の主役を演じているのが左右それぞれ一体に彫刻されている見事な松 板の欄間彫刻と、東側壁面を主景に雲間に重畳する連山の雄大な風景を描く金泥の障壁画 であろう。そうした室内の金泥の張付壁に対して外側は目が覚めるような群青の土壁が取り 合わされている。

 檜造り書院の結構の中にも自由な数寄の意匠をかよわせた御殿の造りは加賀地方におけ る当時の木造技術の粋を傾けた最高の普請によった近代の名邸で、成巽閣に見るような武 家邸宅書院の伝統を継承する近代書院造りとして貴重な遺構といわなければならない。

 先年、当時の新家工業社長新家信幸氏(故人)のご意志で新家別邸の譲渡を決断され、

昭和58年財団法人「無限庵」(代表前端雅峯)の所有に移り、そして令和3年公益財団法人「無限庵」代表前端春斉氏のもと、移築100周年記念事業として、令和修理が成った。ここに祝意表します。

吉江勝郎(日本建築専門学校 校長)

移築 100周年記念修理事業

石川県指定文化財「無限庵御殿」が金沢市から当地山中温泉に移築されて100年の 節目を迎えました。平成29年春には、中村昌生工学博士(平成30年御逝去)による現地調査の恩恵に浴し、一般財団法人京都伝統建築技術協会の監修に引き継がれ、その上で当時この武家書院を移築した新家熊吉翁所縁のタイド建設株式会社によって修理事業が無事遂行したことに、たいへん意義深いことと厚く御礼を申し上げます。

さらに石川県民、加賀市民、そして行政による文化財修理への御理解と御尽力には、 関係者一同心より感謝を申し上げます。これからも「無限庵御殿」の保存と活用による 伝統文化の持続的発展と、地域社会への貢献に努めてまいりたいと思います。

最後に、完成を心待ちにしていた前理事長・故前端雅峯にこの慶事の報告を捧げた いと存じます。

公益財団法人無限庵

代表理事 前端秀樹 (春斉)

修理概況

工期:令和元年 12月~3年3月

設計:一般財団法人京都伝統建築技術協会 施工:ダイド建設株式会社


無限庵御殿 保存修理の財源として 寄付金の御協力をお願い申し上げます。

皆様からお預かりしました寄付金は 文化財保存修理の基金として役立ててまいります。

寄付金口数は3つ御用意し、それぞれに返礼の記念品を添えさせて頂きます。 返礼品は地元山中温泉の伝統工芸品である山中塗で仕上げた香合二種と炉縁です。 材料は令和元年に新調された山中温泉の名勝「こおろぎ橋」の架け替え時に外された旧橋の欄干部分を使用いたします。材質はタイワンヒノキで、現在台湾では伐採禁止、輸出不可と なっている貴重な木材です。それらを地元山中温泉の木地師、塗師たちにより、木目を活か した拭き漆塗りで仕上げさせて頂きます。お届けは令和4年の4月末までの随時発送を予定 しています。

※制作工程により納期が変更する場合もございます。

(1)寄付金一口1万円 総拭き漆塗り切立丸香合(化粧箱 無限庵謹製)

(2)寄付金一口5万円 総拭き漆塗りブリブリ香合内金箔張り(化粧箱 無限庵謹製)

(3)寄付金一口10万円 総拭き漆塗り炉縁(化粧箱 無限庵謹製)

同封のハガキにご指定の寄付金・返礼品に○印をつけで投函頂き、その上で 下記振込口座にご送金くださいますと受付完了といたします。

何卒よろしくお願い申し上げます。

尚、上記の返礼品は口数に関わらず、ご寄付頂いた方々お一人様に

お一つずつとなりますので何卒ご了承下さい。

領収書をご希望の方は、申込ハガキの領収書希望欄に○印をお願いします。

振込先

北國銀行山中支店 普通 7230

公益財団法人前端文化振興財団 無限庵

※手数料はご自身でご負担願います。

石川県指定文化財 公益財団法人無限庵

〒922-0127 石川県加賀市山中温泉下谷町口6

TEL 0761-78-0160 FAX 0761-78-3395

http://www.mugenan.com